りーにえんしーの闇鍋ブログ

書いている本人もよくわかっていないブログです。

嗜好の麻痺

今週(この記事を書いている段階では先週だが)、またたくさん本を買った。中古本が大半とはいえ、恐らく3000円は使ったのではないだろうか。以前に以下のような記事を書いたばかりで、その中でも悪癖だと言っているのにも関わらず、である。もはや、直すにはどうしようもない領域に至ってしまったのかもしれない。そしていい加減本棚をもう一つ買うべきだとつくづく思う。

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今回は小説やエッセイだけではなく、マンガも買った。以前から読みたかったものがある程度まとまって売っていたのと、全巻100円だったこともあって(中古書店万々歳である)、気がついたら買い物カゴに入れていたのであった。無意識のなせる技である。

以前、何かのマンガエッセイ?的なもので「買い物カゴを持っているといらないものも余計に買ってしまうから、買い物の際にはなるべく買い物カゴは持たず、必要最低限の欲しいものだけを、両手で持てる分だけ買う」といった独自のライフハックを述べていた方がいたが、なるほど確かにと思う。その時、買い物カゴにお目当てのマンガを入れたものの、「まだ他に何か……」と探していた自分がありありと思い出されるからだ。

とはいえ、幸か不幸かそれ以上は欲しいものがなかったので、その時はそのマンガだけで買い物は終えることができた(蛇足でしかないが、自分の趣味嗜好のための買い物であるのだから、思うが儘に買ってもよいはずなのだが、「終えることができた」と思ってしまうのは何故なのか)。

閑話休題。マンガの話に戻す。今回買ったマンガは平野耕太氏作の『ドリフターズ』である。暴力的、グロ、(少々)性的に見える部分があるため好みは分かれると思うが、ギャグや日常の場面、戦術や兵器に関する解説なども描かれており、それらによって程よく中和されていて個人的には非常に面白いと感じる作品である。既に2周目を終えたが、3周目に入りたくなる面白さである。

この作品を読んでいて何となく思ったことだが、ここ最近はエロやグロ、特にグロに対して否定的でなくなっている気がする。

エロに関しては以前から何度も触れているものであるし、何だったら小説にもそのような描写は何度も登場しており、幾度となく目を通してきたため、度を越えたものでない限りは何とも思わなくなっていた。しかし、グロに関しては別である。

自分、というより大概の方々はそうかもしれないが、グロへの耐性が殆ど無いため、そのような描写があるだけで目を通すのを忌避していた。今でこそ笑えることだが、『ダンガンロンパ』というゲームの一部シーンを見て「このゲームはやらねぇ」と思った位である。こうしたグロへの忌避観念が根付いた原因は、恐らくであるが、小~中学生の頃にネット上で見たビックリ系フラッシュ動画のビックリ画像がグロさ極まるもの(形容しようがないものであった、というより形容したくない)だったのと、愛読していた星新一氏の作品にグロテスクな描写が殆ど無かったというのが考えられる原因である(後者に関しては、星新一氏のWikipediaの方に以下のような文章があったので、彼のWikipediaのリンクとともに引用させて頂く)。

激しい暴力や殺人シーン、ベッドシーンの描写は非常に少ないが、このことについて星は「希少価値を狙っているだけで、別に道徳的な主張からではない」「単に書くのが苦手」という説明をしている。(引用元:星新一 - Wikipedia

こうして固まり構築された「グロテスク大嫌い」という気持ちが融解し始めたのは、何がきっかけなのだろうか。いくつかの要因があってこそのことだと思うが、小説、マンガ、アニメ、ゲーム、映画など、色々な媒体で様々な作品に触れたことが大きな要因であるのは間違いない。

前述した『ダンガンロンパ』もある程度経ってから普通に見ることができたし、何だったらアニメも見た位である。ここ最近のことで言えば、筒井康隆氏の小説がそこそこグロい描写が多いものの、「グロいなぁ」と思うくらいで普通に面白く読み進めることができたり、『fallout4』という頭と身体が(永遠に)サヨウナラしたり内の臓がコンニチワしたりするゲームをやっていても、「面白いなぁ」と感じたりと、微々たるものではあるが、グロへの耐性が付いている気がする。というより、22歳にもなって耐性が付いていない方がおかしいのかもしれないが…。

こう聞くと、グロ全般そこそこいけるようになったのか、と聞かれそうだが、映画『SAW』のようなじわじわくるタイプのグロにはまだ耐性が無い。グロの中でも、ああいうのは耐性が付かなくていいと個人的に思っている。それくらい嫌である。

相も変わらず支離滅裂な文章を長々と書いたが、要するに趣味嗜好の幅が広がりつつある、というだけの話である。あと、久しぶりのマンガは面白かった、という話でもある。

あっという間に『ドリフターズ』を読んでしまったので、また何かしらマンガが欲しいなぁと思いつつ、積み上げている他の本たちも読まねば、という状態の現在。

こう書いておきながら、再来週辺りにまた別のマンガを買っていそうであるのは否めない。